ぼっちママ探偵

ぼっちママ探偵

最後の一行まで真実は謎・・・
シングルマザー、在宅勤務、おまけにぼっちママの主人公は「ぼっち」を謳歌していた。
キラキラママ、意地悪ママ、ボスママ、社交的ママのなかで浮きまくるぼっちママ。 唯一の味方(助手)はひとり娘の成実だけ。 娘と2人、誰にも理解も感謝もされない孤独な探偵ごっこが幕を開ける!

試し読みする
登場人物紹介
読者さまより

「アナログ作家の創作・読書ノート」

『ぼっちママ探偵』は、ママ友の世界になじめない、ボッチが好きなバツイチの母親とその娘のかかわりをメインに話が展開していく。

いつも思うのだが、女性作家は、自身の内面世界をなめらかに語るのがうまい。 昔、川上弘美の『センセイの鞄』を読んで、たいくつさに辟易したが、最近になって、 これらのたうたう文章のながれが、ここちよいリズムを生み出し、女性の生き方につながっていくことをやっと理解しだした。 が、そのようなものは、どうしても書けないのがアナログ作家たるゆえんである。

キラキラネーム、公園デビューなどのママ友の世界が読むにつれて広がっていき、 なるほどと、ストーリーの展開とともにどっぷりとはまり込んでいった。 本作ではSNSが非常に有効に使われており、ことに〈SNS 子育て コミュニティ〉での会話はうまいと感心した。

で……ボッチと言いながらも主人公はボッチではない。 メールや自身の趣味などのフィールドを築き、したたかかつ豊かにボッチを楽しんでいる。

ただ、バツイチなのだが、オトコ、元ダンナはどうなっているんだあ~と思う。 出番もすくなく、いかに親父どもは印象が悪いのかを嘆く(笑)影が薄すぎ?

まとめると、母と娘を中心とし、ミステリーの味付けをした絆の物語とよびたい。 ほのぼのとした傑作であり、それが子育て世代に人気のある理由であろう。

November 11, 2022 (令和4年11月1日)
おおくぼ系引用元