
主人公はだれだ!?
「今日からアイツらとは友だちじゃない」12歳の誕生日、リュウタはゲーム機を置いて決心した。 「オレは主人公になりたい。だからアイツらには冒険に必要な主要キャラになってもらうんだ!」
不器用で空気は読まない、ゲームばっかりでぐーたら。 中学校へのステップを意識し始めた子どもたちの成長物語。
「まさにおれがいた小説」
タイトルからの予想見出しのイラストからも予想したのですが、 《ゲームの主人公になりきって日常の問題を解決する》 といったストーリーかなと。 『ぼっちママ探偵』でも日常がテーマのストーリーだったので、 この作品も日常をテーマにしてるんだろなとは予想はつきました。 主人公になりきるは当たってましたが、問題を解決するってのは少し違ってたかな。
ストーリー構成と気づいたこと
最初にキャラクター紹介があり、1章ごとにそれぞれの話があるのですが 2章目のアマノミレイの話を読み終わった後から、 あーそういうことね~ってなりました。 ネタバレしたくないから詳しく言いませんが、 そしたら、この後のキャラクターたちはこうなるんだなーとか 新たな予想をしながら読み進めることができ、 違う視点からも楽しむことが出来ました。
改めて思ったこと
女子が書くモンスターのイラスト、 女子が黒のランドセルを持つのはおかしい、 などジェンダーに関する内容も出てきます。 私自身も男は青、女は赤みたいな考えを心のどこかで持ってる人間です。 もうね、今の戦隊シリーズってピンクを男が演じてるんですよ! 女が青は前からあったけど。もう男女に色とか関係ないんです。 もう男だからとか女だからとかどーでもいいんだなぁって そのメッセージもちゃんと伝わってきました。
余談ですが、いつか戦隊シリーズのリーダーが 女の人になるときが来るのかなと思ってます。
知らない世界に踏み込めた
出席番号の話。 私の出席番号は後半の方だったから、これまで分かりっこなかったのですが、 常に出席番号1番をキープしてる人って、 最初に返事するからそのあと暇なんですねw
後半組の私としては、出席をとるたびに、 まだかなーとかちょいドキドキ感がありました。 これまで知ることのなかった世界を踏み込んだ気がします!
私は《ヒロセ リュウタ》
本作品の主人公です。 この作品で数人のキャラクターが登場するのですが、 あとがきの『あなたはどのキャラクターに近いですか?』 の問いかけに真っ先に選びました(笑) 主人公になりきって、勝手に周りの人間をキャラ付けするあたりですね。 昔の話です(そう遠くもないけど・・・)
ここからは中二病の話と思って読んでください。 昔、やたらと”火” ”水” ”風” ”土”の4つのエレメントにこだわってる自分がいました。FFの影響かな(笑)
火:情熱的なタイプ
水:他人に優しいタイプ
風:自由気ままなタイプ
土:まとめ役。リーダータイプ
みたいな考えで、自分含めた友達を勝手に当てはめて、 何かするという妄想を繰り広げてました。まぁ何もしませんが。 ちなみに自分は”風”担当です(笑) この小説を読みながら、そんな空想にふけってた自分が重なりました。 あとヒロセリュウタに近いところとしては空気読めない発言をするところですかねw
前回もそうでしたが、南口綾瀬さんの作品って読みやすくて情景が頭に浮かびやすいんですよね。そして共感しやすい部分もあるという。 みなさんもぜひ読んでみてください。