
主人公はだれだ!?
「今日からアイツらとは友だちじゃない」12歳の誕生日、リュウタはゲーム機を置いて決心した。 「オレは主人公になりたい。だからアイツらには冒険に必要な主要キャラになってもらうんだ!」
不器用で空気は読まない、ゲームばっかりでぐーたら。 中学校へのステップを意識し始めた子どもたちの成長物語。
「かつてリュウタだった人、今リュウタの人、 そしてこれからリュウタになる人に」
これを読んだ多くの人がそうだと思うが私もかつてリュウタだった。 もしかしたら今もリュウタかもしれない。 これからもリュウタかもしれない。小学6年生と言うと大人の階段を上り始めるタイミングだ。 そんな複雑な年ごろの仲間たちから見るとリュウタは子供っぽくて頼りなく映ることだろう。 読者でさえ何度も「そうじゃない」と心の中で突っ込みを連発してしまう程だ。
それがどうだろう。 なんだかんだと問題を解決してしまい、さらに人の心をほぐしてしまい、 そしては最後には読者の心も鷲掴みにしてしまうのだ。
最初に書いた通り、私もかつてはリュウタだった。
ってことは自分もかつてはそんなことができたのか?
いいや、できなかった。
では何故自分がリュウタだと思うのか。
きっとそれは、リュウタが(リュウタなりの)大人になろうと(リュウタなりに) 頑張ってる姿にみんな共感を覚えているのではないか。
だからみんな、かつてリュウタだったし今もリュウタでこれからもリュウタなんだ。
大人の階段はどこまでも続くのだ。
ちなみに、私はヨシオとのやり取りが好き。
あんな風に私にウイングってあだ名をつけて貰いたいな(笑
November 13, 2022 (令和4年11月13日)
羽田共